身体に残る痕跡と現在を見つめ、挑む、
バレエをやめた者たちの“バレエ”
「決して上手である必要はありません。私たちはもうバレエをやめているので。」(倉田 翠)
この倉田の言葉と共に投げかけられた出演者の公募条件は、「かつてバレエをやっていた(やめた)」こと。これに呼応し集った多数の応募者のなかからオーディションを経て選抜された出演者は、バレエに対してさまざまな想いを抱える10代〜50代の18名。
加えて、今年ドイツから帰国し、今後の活動に注目が集まる振付家・ダンサーのハラサオリ(彼女もかつてバレエをやめた一人である)と、自身もクラシックバレエをダンスの基礎としながら、バレエとは全く異なる方法でダンスとは何か?を追求する倉田翠が、“バレエをやめた者たち”と共に、身体に残る痕跡と現在を見つめ、“バレエ”に挑む。
閉館したホールで再び舞い踊る彼/彼女らの姿は、見るものに「踊り」の根源的な意味と可能性を投げかけ、“何かをやめた”すべての人の現在をも写しだすことだろう。
https://artsaitama.jp/events/pe8dc1eje77t/
企画制作=一般社団法人ベンチ
【アーティスト・メッセージ】
続けることの方が評価されがちなこの世界で、何かを辞めて、または諦めて、またはすっかり忘れて、またはずっと引きずって、今こうして生きていることを盛大に祝いましょう。
小川軒のレーズンウィッチと、新しいファンデーション、勝ち目のなかったお兄ちゃんと、玄米しか食べないちえちゃん、キングダムの68巻と、タモリと、ブラームス「6つの小品Op.118」
そらちゃん、私も獣医さんになりたかったんだよ。で、今この作品を作ってる。
倉田 翠
『指揮者が出てきたら拍手をしてください』
■公演日時
2023年
11月11日(土)17:00〜(16:30開場)
11月12日(日)15:00〜(14:30開場)
■公演会場
さいたま国際芸術祭2023 メイン会場・大ホール(旧市民会館おおみや)
さいたま市大宮区下町3-47-8
出演
大村早紀、大森彩子、岡部那里恵、甲斐ひろな、加賀田 栞、河野桃子、里見真梨乃、下岡そら、鈴木絵美里、長澤佑美、西久保成子、平石祥子、福元かおり、三木万侑加、宮澤光太朗、宮本順子、吉田幸恵、渡部桜子、倉田 翠 / ハラサオリ
スタッフ
演出・構成:倉田 翠
舞台監督:佐藤 恵、久保田智也
照明:木藤歩
音響:中原 楽(LUFTZUG)
映像:岸本智也
演出助手:平澤直幸
制作:清水聡美
プロデューサー:武田知也 (bench)
宣伝美術:加藤賢策(LABORATORIES)
宣伝写真:加藤 甫
プロフィール
Photo : ayakaendo
倉田翠 Midori Kurata (演出家 / 振付家 / ダンサー)
1987年、三重県出身。京都造形芸術大学卒業。3歳よりクラシックバレエ、モダンバレエを始める。京都を拠点に、主に舞台作品を制作。作品ごとに自身や他者と向かい合い、そこに生じる事象を舞台構造を使ってフィクションとして立ち上がらせることで「ダンス」の可能性を探求している。2016年より、倉田翠とテクニカルスタッフのみの団体、akakilike(アカキライク)の主宰を務め、アクターとスタッフが対等な立ち位置で作品に関わる事を目指し活動している。セゾン文化財団セゾン・フェローⅠ。https://akakilike.jimdofree.com/
さいたま国際芸術祭2023
さいたま国際芸術祭は、さいたま市を舞台に3年に一度開催される芸術の祭典です。2016年に一回目の芸術祭を開催して以来、文化芸術を活かした地域の活性化や都市の魅力向上を目指し、文化芸術都市としてのさいたま市を創造するため、国内外のアーティストと共に展開しています。市民と市民、市民とアーティスト、アーティストと地域が交流する機会を創出する「共につくる、参加する」市民参加型の芸術祭として、さいたま市内で広く開催していきます。今回は、現代アートチーム 目 [mé]をディレクターに迎え、「わたしたち/We」をテーマに、2023年10月7日(土)〜 12月10日(日)・65日間の会期で実施します。
https://artsaitama.jp/
【お問い合わせ】
saitama2023.performingarts@gmail.com(担当:清水)
主催:さいたま国際芸術祭実行委員会