「わたしたち」は、なにを支え/支えられず、なにに支えられ/支えられていないのか-
一人ひとりの「仕事」から見えてくる現在
障害のある方の介助士、認知症を患った高齢者の外国人介護士、スーパーの店員、カフェスタッフ、図書館司書、食品製造工場スタッフ。
出演者自身が実際に日常で従事している仕事の所作そのものと、そこに在る断片的な小さな出来事から舞台を構成し、社会の現実を浮かび上がらせてきた村川拓也。
本公演では、その「仕事」を埼玉県在住、在勤の方から広く公募。2022年に京都で発表した「仕事と働くことを演じる」を発展させ、働く姿からみえてくる、わたしたちの「現在(いま)」を捉える。
https://artsaitama.jp/events/0kaqym4vxn8/
【出演者募集時のアーティスト・メッセージ】
わたしは昨年京都で、「仕事」をテーマにしたワークショップとその成果発表『仕事と働くことを演じる』という企画タイトルの作品を上演しました。この作品は、ワークショップに参加していただいた方々に、これまでやってきた仕事や、いまやっている仕事を一人ずつ舞台上で再現してもらうような作品でした。わたしはこれまでも仕事を扱った作品を作ってきましたが、それは友達の介助士さんや、出会いのあった介護士さんたちでした。でも、2021年に上演した『事件』という作品ぐらいから、介助士さんや介護士さんだけでなく、他の職業の方々と一緒に作品を作るようになってきていて、やはりおのずと作品から見えてくるものも違って来ました。いまわたしが関心を持つようになったことは、現在が、「なぜそうなのか」「なぜそうなってしまっているのか」という問題に自分なりに答えを出そうとする態度をどうやって作ることができるか、というややこしい関心です。ややこしい関心で申し訳ないのですが、もし共にこういった問題を一緒に考えていただける方がいらっしゃったら、ご応募いただけると幸いです。なにをやるかというと、京都でのワークショップ同様、ご自身のやってこられた仕事やいまやっているお仕事を舞台上で再現していただくことから始めて、そこから現在のどういうことが見えてくるのか、ということをやります。タイトルも京都でのワークショップ&成果発表につづき『仕事と働くことを演じる2』にしました。一緒に作品を作ってくれる方を募集します。
村川拓也
『仕事と働くことを演じる2』
■日時
2023年
11月25日(土)17:00〜(開場:16:30)
11月26日(日)15:00〜(開場:14:30)
(2回公演)
■会場
さいたま国際芸術祭2023 メイン会場・大ホール(旧市民会館おおみや)
さいたま市大宮区下町3-47-8
出演・スタッフ
出演:今井久雄 大上久美子 大串幸恵 桑名歩乃果 東山紫苑 百元夏繪/今井絆花
演出・構成:村川拓也
作:今井久雄 大上久美子 大串幸恵 桑名歩乃果 東山紫苑 百元夏繪 村川拓也
舞台監督:浜村修司
照明:葭田野浩介(RYU)
音響:佐藤武紀
演出助手:豊山佳美
制作アシスタント:佐藤瞳
プロデューサー:武田知也(bench)
協力:株式会社 流(RYU) 株式会社ステージワークURAK 上野弘毅 深澤元 長澤慶太
宣伝美術:阿部太一
ビジュアル写真:荒神明香
プロフィール
村川拓也 MURAKAWA Takuya
©︎Guoqing Jiang
演出家・映像作家。ドキュメンタリーやフィールドワークの手法を用いた作品を、映像・演劇・美術など様々な分野で発表し、国内外の芸術祭、劇場より招聘を受ける。虚構と現実の境界に生まれる村川の作品は、表現の方法論を問い直すだけでなく、現実世界での生のリアリティとは何かを模索する。主な作品に『ツァイトゲーバー』『インディペンデント リビング』『ムーンライト』『Pamilya(パミリヤ)』『事件』など。2016年に東アジア文化交流使(文化庁)として中国・上海/北京に滞在。2022年に第21回AAF戯曲賞にて、『事件』が特別賞を受賞。京都芸術大学映画学科 非常勤講師。
さいたま国際芸術祭2023
https://artsaitama.jp/
【お問い合わせ】
saitama2023.performingarts@gmail.com(担当:武田)
主催:さいたま国際芸術祭実行委員会
企画制作:一般社団法人ベンチ